審判委員会より当協会の審判員である樋口氏を「第1回全日本社会人バスケットボール選手権大会」に派遣を行いましたので、報告致します。
大会名
第1回全日本社会人バスケットボール選手権大会
開催地
鳥取県鳥取市
開催期日
平成31年3月15日(金)~17日(日)
審判講習会
講師
久保裕紀 氏(東京都:国際審判員)
(座学)久保氏から、3つの大きなテーマをもとに映像及びPPTを用いて講義を行っていただきました。
- 3VS2
- PrimaryのRefは、確認する努力をすること。これは、大前提である。
- 但し、PrimaryRefが必ずしも確認できているか限らないことも大前提とする。
- 3ptsのatemptに対し、peak or flush。はっきり示すこと。
- 確認できていないものは、憶測で判定しない。
- Bリーグでは、3VS2のIRSは日常茶飯事である。
- ちなみにBjリーグ時では、3VS2の誤りはRefの給料にも響くし、その後の割当に影響がある。
- ScreenPlay
- 現代バスケットはScreenPlayが必ずついてくる。Refにとって、最も難しいPlay。
- Screenplayは、1playに1回でなく、何度もあることを理解すること。
- ScreenPlayは、必ず表と裏がある。どのRefがどちらをみるのかはPGCで確認すること。
- OnBallScreen→SuddenShotは、TからだとCloseになるケース。
T PrimaryAreaからStrongSideのScreenPlayは、3POメカにとって弱点
CのPrimaryを広げる理解が必要となる。
→このあたりの報告は、言葉では伝えづらいので、知りたい方は直接私に聞いてください。
- Communication
- 自分が何を判定したか、言葉として伝える。「〇〇が〇〇をした」。主語・述語をはっきり答えることができる。
- 当たり前だが、嘘や言い訳をしない。
- SecondOpinionを求めるケースもあることを理解しておくこと。
担当ゲーム(女子)
U.T.U(関東3 位)VS 明善クラブ(四国1 位)
相手審判
CC:佐藤陽子(北海道:A級)U1:稲田篤(鳥取県:A 級) U2:樋口
IR:太田匡俊氏(愛知県)
ミーティング内容
- 点差が開くゲームであったが、コンタクトが多いゲームで、コンタクトが多いゲームであったが、RSBQ が崩れているものでなく、
Clean the Game として実践するには、非常に難しいゲームであった。 - Clean the Game に向けて1 つのポイントは、O のIrregalContact をどのように笛にするかではなかったと感じた。
- 判定がバッティングしたケース、見ている人がわかりやすいようにすべき。(※今回は、ファウルとバイオレーション)
- ゲームが落ち着いてしまうと、Rotation が発生しないため、突然の対応が遅くなる傾向がでてくる。その際に、Crew として、Basic にmidline をball が超えたらRotation を行うなど、Basic なことを行っていくことが、突然起こる事象に対応できる積み重ねとなる。
担当ゲーム
QueenBee(関東1位)VS 日の出ホルモン(九州3位)
相手審判
CC:市川(広島県:A 級※次年度S 級) U1:阿部(岩手県:A 級) U2:樋口
インストラクター:西氏(徳島県:A 級)
ミーティング内容
映像を用いて、ミーティングを行った。
- ゲームとしては点差も離れ、取り上げるものは取り上げれていたのではないか。
- L がSwitchSide をしている際に、PaintArea にPlayer がドリブルで進入してきた際、back-pedal で戻るケースもあったの
ではないか。
今大会に参加しての感想など
1 人で全国大会に参加することは初めての経験でしたので、事前に九州各県のへ県審判員と連絡を取り合い、一緒に現地入りし、大会期間中もともに時間を過ごすことが多く、「九州は1 つ」という言葉を実感した大会でした。鳥取県はとにかく寒く、3/15(金)に実施された研修会の時も体育館の中がとても寒く、実技研修に協力していただいた高校生には、研修生全員で心からお礼をお伝えしました。また、寒いことから、開催県である鳥取県の審判員の皆様からの心配りには頭が下がるばかりで、大変感謝しております。
研修会では、全国社会人連盟審判委員長の久保氏より3つのテーマに絞り、約1時間程度の講義を行っていただきましたが、メカニクスの重要性を説いていただき、講義後に行われた実技も、講義の内容に沿った分解練習を行いました。おかげで、自分自身が本大会で担当したゲームでも、いつもより高い意識をもって取り組めたことはよかったこととして、次につなげていきたいと思います。
また、ゲーム終了後に行われる反省会では当然のように映像を用いられます。主任を務めた方やS 級の方々は「なぜこの場所にいるのか。なぜ移動したのか」といった行動理由を問う場面が多くなり、その質問に明確に答えることができないと、ボールウォッチャーとして扱われることは、自分の動きについて気を配らないといけないなと思いました。。
さらに、次年度になるとルールが大きく変わり、その中の1 つとして、「ゲームに対するインテグリティの重要性」があります。ゲーム終了後の反省の中でも、随所にこの言葉が出ており、全国のレフリーと比較しても私自身の意識が低いことを感じました。Ref として対応していくためにも、JBA の流れと人間性も磨く必要があると感じました。
自分自身の課題とするPresenntation も少しずつ良くなっているように思いますが、声の大きさについては、まだまだ発揮すべきだと反省を頂きました。全国大会を開催できる体育館となると非常に大きいので、県内で使用する高校の体育館などで聞こえるレベルでは全く通用しないですし、声をだしていくことも、強いPresentation の一つでもありますから、より高く意識をしたいと思います。
最後に、本大会への派遣にあたりまして、県協会ならびに県審判委員会をはじめ、多くの方々のご支援とご尽力を賜りました。心からお礼申し上げます。次年度以降も、このような大会に参加をできるように高い目線をもって普段から取り組みたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。(報告者:樋口)