審判派遣報告について

審判委員会より当協会の審判員である矢田 啓一郎氏を「U12 全九州バスケットボール大会 沖縄大会」に派遣を行いましたので、報告致します。

大会名

U12 全九州バスケットボール大会 沖縄大会

開催地

沖縄県 那覇市内 那覇市民体育館

日時

令和6年1月20日(土)~21日(日)

担当ゲーム 1

1回戦:三城(長崎県2位)vs Swaggers(佐賀県1位)

クルー

CC:矢田 啓一郎/U1:砂川 卓也(沖縄県B級)/U2:石原 大(沖縄県B級)

Pre-Game Conference

  • プライマリエリア・アングルの確認
  • 両チームのKey Player の確認

事前に長崎県のKey Playerの動画が公開されていたので、映像を見ながら確認した。身長が高く、予選でもマークが集中していたので、今回もそのことが予想されることを共有した。プライマリーは守りつつも、セカンドがアングルでとらえられるケースは積極的に笛を鳴らしていくこと確認してゲームに臨んだ。

Post-Game Conference(クルーミーティング)

  • 初めて組むクルーだったが、コート内でアイコンタクトをたくさん取ることができ、ローテーションの際もスムーズに対応することができた。
  • ゲームが開始して、24秒が遅れたり、24秒の表示が違っていたりしたがその都度修正し、クルーで協力してTOの管理を行うことができた。また、CCとして、TOの管理をしっかりすることの声かけをすることができた。
  • クリアパスからのアンスポになりうるケースで、アンスポではなく、ノーマルファウルで処置した。ベンチからアピールがあったが、クルー同士で共有し、適切に対応することができた。

担当ゲーム 2

2回戦:ゆたか(沖縄県1位)vs西田(鹿児島県1位)

クルー

CC:矢田 啓一郎/U1:大塚 剛毅(福岡県B級)/U2:松浦 由依(宮崎県B級)

Pre-Game Conference

  • プライマリエリア・アングルの確認
  • ペイシェントホイッスルなどの情報共有

全員2試合目ということで、3POのメカニクスの確認は端的に行い、主に各自が得ている情報の共有を行った。ペイシェントホイッスルを意識してやってみるということ、また1試合目と同じく、プライマリーは守りつつも、セカンドがアングルでとらえられるケースは積極的に笛を鳴らしていくことを確認してゲームに臨んだ。

Post-Game Conference(クルーミーティング)

  • 試合を通して、ベンチのアピールが頻繁に行われていた。その際に、ベンチが均等にコミュニケーションをとるのではなく、特定の人に偏った歩み寄りをすることがあった。CCとして、偏ることなく、それを軽減するために、自分から歩み寄りコミュニケーションをとることが必要だったと感じた。
  • 首より上のヒットがあり、UFをコールしたケースがあった。ダブルホイッスルだったので、即時にUFのコールをするのではなく、二人で集まって現象を確認し、それからレポートした方がより適切だったという話が出た。クルー間の協力の大切さを改めて感じた。

担当ゲーム 3

交流戦:桜丘(鹿児島県1位)vs神野(佐賀県2位)

クルー

CC:矢田 啓一郎/U1:天久 朝貴(沖縄県B級)/U2:大村谷 菜々(鹿児島県B級)

Pre-Game Conference

  • プライマリエリア・アングルの確認
  • リードのローテーションの必要性・見極めることの確認

2日目ということで、昨日のそれぞれの担当したゲームで出た修正点や情報を共有した。その中で、リードのローテーションについて話題があがった。今ゲームでは、むやみにリードがローテーションを行うのでは なく、ある程度はセンターに任せ、必要かを見極めてから移動することを確認してゲームに臨んだ。

Post-Game Conference(クルーミーティング)

プレカンで確認したリードのローテーションは、佐賀県のチームにビックマンがいたこともあって、頻繁に行われた。その中で適切に行えたように思う。

今大会に参加しての感想など

 初日の1試合目。初めての九州大会、またU12の大会で初めての3PO方式で、そのCCということもあって緊張した。ただ、クルーのお二人が沖縄県同士ということもあって、初めてではないような雰囲気で、非常にコミュニケーションがとりやすかった。そのことで、気持ちを楽にしてゲームに入ることができた。初めて組むクルーには、こうした協力し合える雰囲気つくりが大事であると感じた。今後CCになったら、県内でも積極的にコミュニケーションを取りながらゲームに臨むように心がけたいと思う。
 同じく1試合目。IRではなかったが、沖縄県の上級の方が試合をちょうど見られていたので、お話をもらうことができた。その中で、ポストカンファレンスで出た、『UFのケース』で、処置としては全く問題なかったが、ゲームの展開・流れの中でUFでもおもしろかったのではという話題になった。状況として、負けている側のチームがもらったファウル、シチュエーション的にUFでもおかしくないことを加味し、判定することで、このゲームをしっかり把握している印象を与えることができるというアドバイスをいただいた。目の前のことをジャッジすることも大切だが、ゲームの流れを読むという、もう一歩上のレベルの視点をいただき、大変勉強になった。
 初日の2試合目。ベンチ管理やTO管理といった、いわゆる判定とは直接関係ないスキル、でもレフリーとして必要なスキルを習得することの大切さを改めて感じた。
 最終日の試合。プライマリーを無視した笛がいくつかあった。ボールウォッチの時間帯が続いていることを反省した。その中でも、判定自体は間違っていないという言葉をもらえたことは自信につながった。次への糧にしたい。やはりクルーに任せることが大事。その協力によって、より円滑なゲーム運営が行えるという話が印象に残った。
 今回の九州大会では、他県のレフリーと交流することで、いろいろな視点やとらえ方に触れることができ、いい勉強になった。また自分自身の課題も見つかり、大変有意義な時間を過ごすことができた。この経験を今後のレフリングにいかしていきたいと思う。
 最後になりますが、今回の派遣にあたり、大分県バスケットボール協会の皆様、また、大会運営にご尽力いただいた沖縄県バスケットボール協会の皆様に心から感謝し、報告とさせていただきます。