審判派遣報告について

審判委員会より当協会の審判員である中屋敷 大氏を「令和5年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会」に派遣を行いましたので、報告致します。

大会名

令和5年度全国高等学校総合体育大会バスケットボール競技大会

開催地

北海道

開催期日

令和5年7月25日(火)~26日(水)

担当ゲーム 1

女子:県立西原(沖縄)vs鵠沼(神奈川)

クルー

CC:小松 綾実(兵庫)/U1:中屋敷 大/U2:石本 潤(北海道)

Pre-Game Conference

  • サイズが似たチームなので1対1が中心になってくる。ショットまで持っていくスキルがあるので、リードが判定することが多くなること。アングルを持っているのであればトレイルもポジションアジャストする。
  • サ・クルーワーク、処置ミスゼロ、3Pへのポジションアジャスト。

Post-Game Conference(クルーミーティング)

  • ショットクロックでのマジックタイム(始まりの時間を確認し経過時間と照らし合わせ、秒数が合っているか確認)が課題であった。
  • ケイデンスホイッスルを少しではあるが意識して取り組むことができた。
  • UFへのコミュニケーションをクルーでしっかりと取ることができた。
  • 途中DFの寄せが激しくなる時間があった。タイミングよく笛を入れることができたが、POC(何がファウルなのか、種類)をどうするかまで考える。手とボディが同時にイリーガルのような場面で手のファウルを鳴らしたが、メッセージとしてはイリーガルシリンダーの方が伝わりやすいのではないかという反省をもらった。

担当ゲーム 2

男子:開始国際(新潟)vs県立広島皆実(広島)

クルー

CC:赤星 隆幸(東京)/U1:松永 雄平(長崎)/U2:中屋敷 大

Pre-Game Conference

  • チーム情報の確認(開志国際は初戦ということで特にゲームの入りを丁寧にする)
  • 3P中心のチームなのでFUL(foot,up,land)のところまで必ず見る。
  • 留学生への目の当て方。ポストプレーをする可能性があるので必ず目を当てる。
  • クルーワーク

Post-Game Conference(クルーミーティング)

  • 3人で協力し、スムーズなゲーム運営を行うことができた。
  • 誰かが必ず笛を入れる、タイマー管理も行うことができた。
  • 後半ターンオーバーが増え、疲労感などから、メカが崩れたり、ノッキング(スイッチサイドをためらい、止まること)したりするケースがあり、メカが崩れかけることがあった。
  • 前半のファウルの積み方。留学生に2個目、3個目のファウルを連続してつけた。特に2つ目の現象は、ケイデンスホイッスル(現象に対して、分析し、悪質と判断して遅れて鳴らす)にした。ヒットはあったのかもしれないが、もう少しプライマリーレフェリーを尊重しても良かったのかもしれない。連続で吹くことによって留学生のインテンシティが上がる要因を作ってしまった。

今大会に参加しての感想など

 このインターハイでのテーマは、「コール・ザ・オヴィアス〜3POメカニクスの実践から〜」であった。大会前日に審判研修会があり、講師の方からの講義(ディスカッション等を含む)があった。最近SNSなどの普及により、目の肥えた選手や観客が増えている。「外見」:のプレゼンやメカニクスを重視するがあまり、大事な「中身」:判定が弱くなっていることがある。明らかなものをコツコツと判定、誰にでもわかりやすい判定、またそれに対して説明できるだけのポジションアジャストを行う。など、当たり前だが意外と抜けている部分の説明から始まり、プレーの現象を見て、どうすればより良くなるかなど、ディスカッションを行った。さまざまな人と交流することにより自分自身の引き出しも増え、現場で活かせるようにしていきたいと感じた。
 試合では研修でも話題になった「プライマリーレフェリーのシングルコールが理想」アングルを持っているのであればケイデンスホイッスル(笛のタイミング)などを個人的に課題として取り組んだ。自分なりには意識して吹くことができ、反省の場面でもIRの方に褒めていただくことができた。しかし、長く見すぎるがあまり、判定をこぼすこともあったので、そこは反省であった。
 今回、派遣してくださった大分県バスケットボール協会の皆様、審判委員会の方々へ深く感謝し、報告とさせていただきます。