審判委員会より当協会の審判員である佐田 明美氏を「令和4年度国民体育大会 第42回九州ブロック大会バスケットボール競技」に派遣を行いましたので、報告致します。
大会名
令和4年度国民体育大会
第42回九州ブロック大会バスケットボール競技
開催地
ウイングまつばせ(宇城市),城南総合スポーツセンター(熊本市),ecowin 宇土アリーナ(宇土市)
開催期日
令和4年8月27日(土)~8月28日(日)
担当ゲーム1(予選リーグ成年女子)
佐賀県 vs 宮崎県
相手審判
CC:佐田明美 U1:副島亜希子(福岡県A級) U2:西村かおり(熊本県A級)
Pre-Game Conference
- 3POメカニクス… ポジションアジャストすることによって「見えない」をなくす
- Primaryの尊重(ダブルコールの際のプライマリテイク
- プレイコーリングガイドライン
- ショットの見極め(FUL)
- ゲームコントロール
- EOQ/EOG …ゲームクロック、ショットクロックの確認(役割分担)
プライマリ に任せきりにするのではなくクルーとして情報を持っておく - 処置ミスゼロ …タイムアウト後の再開、ファウルの数(two more next Bonus)声を出して3 or 2
- RFG(インティグリティ)…お互いに勝ちたいのは当たり前
- EOQ/EOG …ゲームクロック、ショットクロックの確認(役割分担)
- チーム情報…外国人選手同士のマッチアップ(高校生と社会人)
- 映像確認
Post-Game Conference IR:宮武庸介氏(T級インストラクター(JBA 講師))
3人でそれぞれに試合を振り返り反省したうえで、クルーとしてどのように対応すれば良かったのかをインストラクターのアドバイスをいただきながら、自分たちで答えを導き出すように、考えさせてもらえるものだった。
- 自分が吹いたものではないファウルに対して、コーチが質問してきたときにどのような言葉を使えばいいかコミュニケーションの取り方。
- ショットと同時にファウルが起こった場面で今回はノーバスケットとなった。クルーとしてどのような対応を取ることができたか。
- 2台設置されたタイマーが連動せず、復旧に時間を要した。試合が再開するまでショットクロックは3.1秒を表示したままだった(ファウル後にゲームを止めて対応していた)。再開までの間にチームとTOに対し、ベストなコミュニケーションを取ることができたか。
- ジャンプボールシチュエーションが多いゲームだった。ジャンプボールも1つの判定。ジャンプボールにした根拠は?誰が吹くべき(プライマリ)だったのか。
- エッジ付近の3ポイントシュートに対し、トレイルとリードでプレイを捉えているのは大切なこと。その後、リバウンドに視野を移すタイミングを考える。2人でショットを捉えたままだと、リバウンドをセンターレフリーが1人で見なければならない。ゲームの中で改善をすべき。
担当ゲーム2(決勝リーグ少年女子2位G)
長崎県 vs 沖縄県
相手審判
CC:柿原実(福岡県A級) U1:佐田明美 U2:副島亜希子(福岡県A級)
Pre-Game Conference
- A級更新講習会資料重点項目の実施
- 3POメカニクス…ポジションアジャストの重要性
- プレーコーリング…怪我を伴うコンタクトへの対応
ファウルの事実の確認 - ゲームコントロール… EOQ/EOG
- 勝敗に点数が絡む可能性がある(2位グループの1位になったチームが本国体の代表権を得る)
- 高校1年生と中学生が多い。明らかなトラベリングを見逃さない。
- ゲームコントロールとしてのテンポセッティング
Post-Game Conference IR:隈元ゆみこ氏(2級インストラクター(鹿児島県))
- ゲームフローを感じ取り、ゲームの流れに即した判定をしていく。
- ベーシックなメカニクスを実践する中で、大事なプレイにポジションアジャストするための1歩2歩の工夫を行うとよい。
- 何かが起きそうなエリアに 早く目を当てられるように、対応を工夫してみる。スローインでプレーヤーにボールを渡した後の準備。
今大会に参加しての感想など
コロナウイルス感染症の拡大で昨年、一昨年度と実施されず、3年ぶりに開催された九州ブロック国体でした。その中でJBAから講師を迎えて、集合研修としてA級講習会に参加できたことは嬉しく貴重な機会でもあり、感染症に気をつかう緊張感のある大会でもありました。会場地となった熊本県では早くから感染症対策と暑熱対策の両方を準備してきたそうです。3会場ともにフロアや控室にエアコンがあり、チームにも審判、役員にも快適な環境でした。B2に所属する熊本ヴォルターズがあるため、0.1表示ができるショットクロックが設置されている会場もありました。
また今回はJBAのTO講習会も実施されおり、Bリーグチームがある福岡県、佐賀県、長崎県、沖縄県のほかに宮崎県、本県もTO委員長である釘宮氏が参加されていました。TOの皆さんからも緊張感は伝わってきましたが、実際にBリーグのゲームを担当している方や審判経験者も多く、本当に安心してゲームに臨むことができました。
A級更新講習会の実技としてPresentation、Mechanics、Guideline(Playcalling)、Game Controlの4項目で評価を受けました。及第点ではありましたが、Mechanics、Guideline(Playcalling)、Game Controlでは足りない部分が多く、Game ControlにおけるCCメンタリティの不足は自分でいつも感じる部分です。映像で振り返ったり、他の方のレフリングを見ることによって足りない部分を補い、審判活動に臨んでいきます。
来年度は本県で九州ブロック国体が実施されます。自分自身が審判技術を向上するだけでなく、上級審判の育成(九州の他県より少ない)や審判員の発掘、各種大会でのTOとのコミュニケーションの取り方など、1年間でできることをやっていきたいと思います。
最後になりましたが、コロナ下でありながらチームや審判に最高の環境を作ってくださった熊本県バスケットボール協会の方々、派遣してくださった大分県バスケットボール協会の皆様、審判委員会の方々へ深く感謝し、報告とさせていただきます。