審判委員会より当協会の審判員である佐田 明美氏を「第53回全九州高校バスケットボール春季選手権大会」に派遣を行いましたので、報告致します。
大会名
第53回全九州高校バスケットボール春季選手権大会
開催地
ビーラインスポーツパーク姶良体育館・姶良市蒲生体育館
開催期日
令和5年3月17日(金)~3月19日(日)
審判会議 令和5年3月16日(木)※Zoomにて
- インテグリティに関しては必ず対応する。何もしないということをしない。
- 第1試合担当はコートインスペクションを行う。ブザーは各試合前に確認。
- 30分前にTOミーティング。
- オフコートでも責任を持った行動を。
今大会の共通テーマ
【Call the obvious】=ゲームの中で、明らかなもの、誰にでもわかるものを取り上げていく。
- 基本的な判定(プレーコーリング)
- 誰から見ても「これは何か判定が必要」だと感じるもの(インパクト)
・ゲームの中で必ず吹かないといけないケース、ケガにつながるもの、大きなコンタクトがある ものに対し、決める勇気をもつことにトライしていく。
Call the obvious につなげるために必要なこと
- Mechanics
- ルールの理解
- ゲームコントロール
- マインドセット
担当ゲーム 1
1回戦:西原高校(沖縄県1位) vs 熊本商業高校(熊本県2位)
クルー
CC:佐田 明美/U1:三木 大介(鹿児島A級)/U2:杉本 汰記(福岡県B級)
Pre-Game Conference
- チーム情報の共有
- Call the obvious の実践→ファウル、トラベリング(明らかなもの)
- 処置ミスゼロ→EOQ,EOG
クロック(タイマー・ショットクロック)、ファウルの確認(2More・NextBonus)
Post-Game Conference(クルーミーティング)
- ゲーム序盤の得点表示の修正に時間がかかりすぎた。最初の得点が加算されたことは確認したが、得点 が入った方向をクルーで確認していなかったことが原因。
- ノイズが入ることにより クロックが飛んでしまう。冷静な状況判断が必要。クルーの協力。
- 8秒バイオレーションが成立したときにタイマーの修正ができなかった。
- クルーが吹いたものをブックマークして、同じ現象は同じように吹いていく。
担当ゲーム 2
2回戦:鹿児島高校(鹿児島県1位) vs 西原高校(沖縄県1位)
クルー
CC:佐田 明美/U1:副島 亜紀子(福岡県A級)/U2:松尾 雅(長崎県B級)
Pre-Game Conference
- チーム情報の共有(お互いに2試合目、Key Player)
- Mechanics(primary の確認)
- タイマーの確認、得点表示は最初の得点が入った時にクルーで確認。Aチームの得点が左側表示。
Post-Game Conference(クルーミーティング)
- ゲーム序盤の得点表示の修正に時間がかかりすぎた。最初の得点が加算されたことは確認したが、得点 が入った方向をクルーで確認していなかったことが原因。
- ノイズが入ることにより クロックが飛んでしまう。冷静な状況判断が必要。クルーの協力。
- 8秒バイオレーションが成立したときにタイマーの修正ができなかった。
- クルーが吹いたものをブックマークして、同じ現象は同じように吹いていく。
担当ゲーム 3
決勝戦:東海大福岡高校(福岡県1位) vs 慶誠高校(熊本県1位)
クルー
CC:隈本 ゆみこ(鹿児島県S級)/U1:佐田 明美/U2:山中 萌依(鹿児島県A級)
Pre-Game Conference
- Call the obvious の実践
- リードローテーションを積極的に。
- チーム情報の共有(Key Player 、留学生のマッチアップ)
Post-Game Conference(クルーミーティング)/IR:峰 聡(長崎県A級 2級IR)
- チームとのコミュニケーションをよく取っていたと思うが、ベンチサイドの審判がコーチを話しているときにタイムアウトのシグナルを誰も出していない。協力が必要。 TOは審判のシグナルがあってから1分を計り始める。判定だけではなく、ゲーム運営上、基本的なことをおろそかにしない。
- 一方のチームとコミュニケーションを取るなら、もう一方のチームともコミュニケーションを取った方 が良い。両チームに不公平感を感じさせないようにする。
- 判定については、改めて映像で振り返りをしてみる。
今大会に参加しての感想など
4年ぶりに開催された全九州春季選手権大会であり、2023鹿児島国体のリハーサル大会でもあったため、バスケットボール関係者が主となる競技役員だけでなく、駐車場係や受付・案内などの運営役員として会場地市も含めた多くの方々の協力も得て開催された大会となりました。
チームや審判が試合に集中して取り組める環境を整えていただき、高校生の熱戦を担当する責任感をま すます感じて、担当した3試合の前は緊張感でいっぱいでした。
九州大会の試合をクルーチーフとして、県外のクルーと協力して運営をしていくこと、雰囲気にのまれずにビッグゲームを冷静に判定していくこと、チームとどのようにコミュニケーションを取っていけばい いのか 等 、参加させていただいたからこそ、再度、自分自身の課題として取り組んでいかないと感じるこ とができました。
今大会は観客制限をせず、最終日には 超満員の観客が入り、改めてバスケットボール人気の高さを感じました 。コロナ下で会場に来られない方に対しての動画 配信もされ るようになり(今大会もアーカイブ配信されていました) 、 映像が残っていく状況で、 審判としてはますます責任のある判定を積み重ねていかなくてはならないと思います 。
女子では惜しくもベスト8で敗れたものの大分高校が 、試合終盤まで福岡県代表の精華女子と大接戦を繰り広げ、 会場が大いに盛り上がったり、男子の溝部学園はシード決定戦でダブルオーバータイムの激戦となったりと、県内チームの活躍が光る中で、審判も県内で研鑽を積んでいく必要があります。この経験を還流していきたいと感じて います。
今回、派遣していただいた大分県バスケットボール協会、審判委員会の皆さま、素晴らしい環境をつくってくださった鹿児島県バスケットボール協会、審判委員会、 大会運営に携わってくださった全ての方々に心より感謝いたします。